2度目の入院

 ■つきまとう不安と外来通院

血球貪食症候群の原因は、ウイルスによるもの、悪性腫瘍によるものなどいろいろあるようなのですが、まんまるはウイルスによるものだろうということでした。
ウイルスは、水疱瘡や麻疹・風疹、アデノ等の様々なウイルスが原因となるが、多いのは、EBウイルスで、一番やっかい。
まんまるは、このEBウイルスが原因であることが検査でわかっていた。
特に免疫不全をもつ場合は、悪性腫瘍の発症リスクがある。さらに先生達も「慢性活動性EBウイルス感染症」(※)について心配しておられた。

入院中、主治医が県内の大学病院まで血液を持って検査を依頼してくれ、その結果、Bリンパ球以外にTリンパ、NKリンパにも多くEBウイルスが感染していることがわかっていた。
普通「血球貪食症候群」であれば、EBウイルスは主にBリンパ球に感染するのが、通常。
この「慢性活動性EBウイルス感染症」では、EBウイルスがTリンパとNKリンパ球に感染することがわかっているのです。

普通は、半年程でEBウイルスに対する抗体「EBNA」抗体ができてくるらしく、日本人の成人の9割はすでにこのウイルスにいつの間にか感染して、抗体をもっているといわれています。
まんまるは、発症して現在(2009年8月)、半年近くになりますが、この抗体がまだでいていません。

この「慢性活動性EBウイルス感染症」でも悪性腫瘍の発症リスクが高いようです。毛細血管拡張性運動失調症(AT)をもっているまんまるはもともとリスクを抱え、さらに抗がん剤、放射線治療は難しくなります。
さらに最終的な治療法とされている造血幹細胞移植もそのリスクからATっこのまんまるには適用できません。

ただ、この病気になっても特段の症状がでない場合もあるらしく、この疾患は、正直とらえどころのない病気だなぁという実感です。
今(2009年8月)現在、とても元気なまんまるだし、血球貪食症候群も下手したら命に関わる大変な病気だったけど、無事回復しているので、今現在すぐにどうこうということではないのでは、と楽観視しています。

といいつつ、元気なまんまるの笑顔の奥に潜む病気が常に心から離れることはなく、つきまとう不安が消えることはありませんが。

ちなみに退院後の血球貪食症候群の治療としては、ステロイド(デカドロン)を半量ずつ減らしながら、1ケ月(入院中も合わせると計8週間)服用し、免疫抑制剤(ネオーラル)については、2ケ月間(入院中も合わせると計3ケ月)服用しました。
外来通院については、退院後2ケ月程は、2週間に1回、その後3週間に1回、退院から5ケ月の現在は、1ケ月に1回のペースとなっていますが、主治医からは、頻繁な血液検査はもう不要と言われています。

ラインドットイラスト 

矢印イラスト※「慢性活動性EBウイルス感染症」とは・・・・
 何ケ月も続く発熱、リンパ節、肝臓、脾臓の腫れ、発疹、慢性肝炎、慢性・反復性下痢が高頻度で見られます。合併症には死に至るものも多く、心筋炎、心内・外膜炎、冠動脈瘤、肝硬変等があります。またさまざまな悪性リンパ腫、横紋筋腫瘍等多種多様な悪性腫瘍を合併します。
確率された治療法はなく、悪性リンパ腫に準じた抗がん剤の多剤併用療法、抗ウイルス療法などが試みられてきました。これらの治療はある程度有効ですが、その効果は一時的で、完治には至りません。造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう)移植(骨髄(こつずい)移植や末梢血(まっしょうけつ)幹細胞移植)が唯一治癒可能な治療法ですが、成功率は約50%と低く今後の研究課題です。

 退院直後 この時期は、この抱っこしたままの体勢でしか寝てくれませんでした(T_T) ムーンフェイスでほっぺがすごい!

     退院後1ケ月 ステロイド副作用でまんまるがまんまるに・・・眉毛や体毛もかなり濃くなりました。

        退院後3ケ月 アンパンマンが精神安定剤に・・・。横になってビデオを見ていることが多かった。

          退院後3ケ月 でも、遊んだりすることが増えてきて、笑顔も増えてきた頃。お顔も少しすっきりしだした。

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