2度目の入院

 ■治療開始〜退院

「血球貪食症候群」であることが判明し、主治医とともに小児がんや血液腫瘍が専門の先生も同席し、治療法の説明と血球貪食症候群のプロトコール※の説明を受け、同意しました。

※プロトコールっていうのは、ある疾患の治療に際して、1日目にこの薬をこの量投与、とか2日目は別の薬をこの量投与しましょう、みたいな共通の決まりごとのようなものです。昔は、抗がん剤とか医師の経験などにより、さじ加減でやっていたのが、比較対照されてより有効だと検証されたものなので、よい治療成績が認められることもあるようです。

まんまるの場合は、毛細血管拡張性失調症の基礎疾患があり、細胞の修復機能に問題があるため、血球貪食症候群にも使われる抗がん剤は、まんまるには使うことは大きなリスクがあるため、プロトコールは使えませんが、プロトコールに参加して、症例を積み重ねることが必要とのことでした。

で、実際の治療は以下のようなものを行いました。
・ステロイドパルス療法 ソル・メドロール
・免疫抑制剤 サンディミュン
・抗生剤 フルマリン
・DIC予防 FOY

これらの治療で、回復が見られなければ、ステロイドパルスは本来3日間行うが、その期間を待たずに「血しょう交換」へ切り替えるとのこと。
「血しょう交換」となると大変な治療になるし、入院期間も長くなるし、色々な危険がでてくるからできればしない方がいい、でもすぐに次の手を打つ必要がありますと。

口には出さなかったけど、時間との闘いで、病気の進行がそれほど早くて、「手おくれ」になる可能性もあるのかな、って怖かったです。
入院から治療開始までの1日で血液検査を何度かしていますが、とにかく白血球と血小板が計る度にどんどん減っていって、「またいつもの感染症のひどいやつ」みたいな入院と思っていた私達のお気楽な気持ちはどんどん怖く、つらいものへと変わってましたね。

上述の治療を開始して、主治医からも「とりあえず、これで様子を見て、とにかく熱が下がってくれることを祈るだけですね」と言われていました。
ただ、治療を開始してからのまんまるは、ひどく興奮状態にあり、大人のあたしが全力で抑えつけても、狭いベッドの中で危険なほど、体を反り返して泣き叫ぶ、動き、跳ね回り、暴れる状態。
血小板が減少し、出血には注意を払わなくてはいけない状況だったのですが、いつベットにひどく体や頭をぶつけるかひやひやしながらでした。ベッドのまわりの柵には、すべてクッションが敷き詰められていましたが、それでも危険な状態で、こちらも翻弄されっぱなし。。

強力なステロイドの副作用と、麻酔、マルク、カテーテル挿入など、まんまるの身にはつらい処置が続いて、かなり恐怖体験だったと思うし、まんまるの精神状態がそれらが重なって極限だったのかな、と思います。
(カテーテル挿入などは、1時間近く処置にかかりその間「痛いよーママーーーーいやぁーーーー」と何度もすごい声で叫んでいるのが、別部屋にいても聞こえてきて、こちらも涙がこらえきれず、ほんとつらかったです。)

けれど、治療開始したその夜、まんまるの熱がなんと37℃台に!!
主治医の先生も夜病室まで来てくれて「よかった」と安心しておられました。(後から聞くとこの主治医、前日の夜も当直、次の日の昼間は、マルクに加え、暴れるまんまるのカテーテル挿入1時間!←かなりの体力消耗です汗・・・・とハードな処置をこなし、さらに熱の下がったまんまるの様子を見に夜中も来てくれて・・・ありがたいです)

翌日の血液検査でも、白血球、血小板の減少に歯止めがかかっていることが確認でき、ここで本当にほっとしました。
その後も「血しょう交換」もせずにパルスを続け、血液検査も数値が日々いい結果がでてきました。
ステロイドの副作用や免疫低下による真菌感染などもありましたが、結果としては非常に早い回復だったのかな、と思います。
そんなこんなで1ケ月ほど入院し、無事退院できました。

        
    お見舞い品のプーさんと  起き上がって遊べるように・・・!   不自由な手で一生懸命食べてます

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