初めての入院・発病・病名確定

 ■検査結果と異変

この入院後、再び元のように保育園へ通いだしたまんまるでしたが、保育園の先生から優しいねぎらいの言葉とともに、「実は、気になることがあるんですけど・・・」という言葉をかけられた。
「まんまるちゃんの歩き方がふらふらして、こけることも多い気がするんですけど、お母さんは気になりませんか?」と。
「今度、病院へ行かれることがあるなら、心配なので聞いてきてもらえませんか?」と。

順調な成長を見せていたまんまるだったから、私自身はそんなことは全くといっていいほど気にもしていなかったし、1歳過ぎた位の子どもなら、歩行が安定せずにこけやすいのは、普通じゃないかな、と思っていた。

がちょうイラスト

2008年4月23日
退院から1週間後の退院後の受診。何もなければ、この退院後受診でその後の受診はないはずの病院へ。
採取した血液検査の結果がでた。

 抗体

 結果数値

 基準値(※)

 IgG

 610

 800

 IgA

 1

 80

 IgM

 221

 80

※当時のまんまるの1歳という年齢に合わせたもの

IgGは回復してきているものの、IgAはほとんど検出されず、やはり基準値を下回る検査結果。
主治医からの説明があった。
まんまるは、白血球の中のリンパ球の中にある抗体が作られていない状態だと。これまでは母乳からもらった抗体があったけど、それもなくなって、普通は自然と成長に従って増えていくものだが、まんまるは何らかの理由でそれが欠如していると。
「免疫不全症」と言っていいだろう、というお話だった。

そして、保育園からの宿題を主治医に聞いてみた。
「保育園の先生から歩き方がふらふらしてると言われるんですけど・・・・・」と。
主治医からどのような様子か歩き方など聞かれたが、大して問題視していなかった当時のあたしは、たまにふらふらすることはあるけど、そんなに気になるほどではないんですと答えていた。
主治医も、その位の状況でまだ1歳代なら、まだ今すぐ何か検査しなくちゃいけない、というような年齢でもない、という返答で「やっぱり気にしなくていいんだー」ってほっとしてた。

そして、実はこの時ほんの軽い軽い気持ちで聞いた。本当にそんなことはないだろう、って思って聞いたんですよねぇ。何の知識のカケラもなかった当時のあたし。
「その免疫不全症という病気で、歩行にも影響してくる病気とかはないですよね?」って。

「あることはあるけど・・・」という主治医にかなり予想を裏切られた!「えっ、あるの!?」って。「免疫不全症」のイメージ(聞く限り血液関係?みたいな・・・)と「歩行の障害(こっちは脳系?みたいな)」という2つがあたしの乏しい頭の中では、くっつくことは考えられなくて。
とにかく、歩行のことは、私の頭の中では、はじっこに追いやられていた〜。

そして、さらに詳しい免疫の検査をすることになった。外部に検査に出すとのことで3週間後にまた結果を聞くことになった。
2008年5月14日
結果がでた。

 抗体

 結果数値

 基準値(※)

 IgGサブクラスIgG1

 421

 423〜1080

 IgGサブクラスIgG2

 13

 265〜931

 IgGサブクラスIgG3

 14

 5〜121

 IgGサブクラスIgG4

 2

 4〜108


※当時のまんまるの1歳という年齢に合わせたもの

これらの抗体の中でも一番ポイントとなる大事な抗体は、免疫活動で重要な働きをするIgG2だが、それが極めて低い数値。肺炎球菌やインフルエンザ桿菌への感染に弱いとのこと。治療法としては、免疫グロブリンの補充、ワクチンの接種、抗生剤の投与等があるが、免疫グロブリンは、血液製剤であり、危険性がないともいえないとのこと。月に1度時間をかけて投与して、それをずっと続けていく必要があるとのこと。
今後、入院が必要な高熱が頻発したり、感染症を年に何度も繰り返してしまうようなら、何らかの治療法を検討することにした。

 鳥イラスト

この「免疫不全症」という病名がわかってからは、ネットで病気のことを調べる日々。
とにかく「免疫不全症」の中にはたくさんの疾患があった。すぐに移植をしなければ2年と生きられない重篤なものから、感染症の心配はあるものの、特段の治療も不要で健康な人と同様に暮らしていけるものまで・・・・。
まんまるは、今わかっている状況からすると後者の方のようだった。心配だけど何とか大丈夫みたいだな、と思い始めていた。きっと大きくなれば体も丈夫になるって。

でも・・・、まんまるのこれまでの血液検査をにらめっこしてIgAが極端に低いという特徴的な検査結果、やっぱり気になっていた歩行のこと、それらにちょうど症状が似ているある疾患が、免疫不全症の中のたくさんの疾患の中にあることに 私は気づいた。だけど、あまりに重篤な疾患だったから、そんな「妄想族」的な考えは胸の奥の奥の奥にしまいこんだ。・・・まさかね・・・・って。


1歳3ケ月 公園の帰り道
そういえば、この時もふらふらしてたなぁ・・

 

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