感染症対策と紫外線対策

この2つは日常生活に密着した問題であり、意外に?なかなか難しい問題です。
気にしすぎると日常生活に制約がでてきます。ずっと家の中に引きこもっていれば、どちらも避けることができますから。
でも、何がまんまるにとっての幸せなのかを考えたとき答えはおのずと出てくるでしょう。
夫のこぞうも病気のことを気にして、いろいろなことができなくなるよりも、毎日の生活を楽しむことの方が大切だと考えています。
「命には代えられない」ケースも時と場合によってはありますが、幸せなことにまんまるも経過も良好でもありますし、普通の生活の中では、だんぼ家では、まんまるに制約をかけることが極力ないように、でも最低限の対策だけはしようと思っています。

感染症対策ですが、新型インフルエンザの流行で随分と意識も高まったように感じます。まんまるの感染症対策も一般的に言われてる内容とほぼ同じことを1年中している位です。
基本は何と言っても「手洗い・うがい」です。プラスすれば「マスク」でしょうか。
当たり前すぎていまさらですが、特に手洗いで心がけているのは、徹底してやるということです。言いかえると「ちょっと神経質気味」に、です。そう言っても基本、その辺りがゆる〜いだんぼです。自戒の意も込め、この意識は常に持ち続けたいな、と思います。
「うがい、マスク」は正直ゆる〜い感じになってますが、これから大きくなってちゃんとできるようになった時には、まんまるの意識に根付いているようにできればと思います。
特にまんまるは、唾液や消化液等に含まれ、ウイルスや細菌が体内に取りこまれる際に最前線で防御する働きを持つ粘膜系免疫(=IgA)がほぼ欠損の状態なので、やはりうがいは大事かな、と思っています。なかなかすんなりとはいきませんが・・・。

次は、予防接種」です。
免疫不全症であるまんまるは、いわゆる免疫(抗体)ができづらい体といえます。
そこそこIgGも持っているため予防接種自体は可能であるけれど、ちゃんと抗体ができるかどうかはわからないと医師からも言われていました。
実際、主要な予防接種の抗体価を調べたところ、麻疹(はしか)の抗体がきちんとついていない(−)ことがわかりました。抗体がつかないかもしれないとは、頭では分かっていましたが、実際の抗体価を見ると、結構新鮮な驚きでした。それもはしかとは・・・・。はしかは怖い病気です。ATでも麻疹性肺炎が重症化するケースが見受けられるようです。他の抗体もついていないようです。

今後も予防接種については抗体価を確認しながら、定期接種は確実に、任意接種も積極的に予防接種 をしようと思います。
ちなみにIgGサブクラスG2の値が低いまんまるには、ヒブや小児用肺炎球菌ワクチンも有効ということです。
海外では当たり前になっているヒブや肺炎球菌ワクチン、副作用の問題もあるでしょうが、日本でもできれば定期接種に、そうでなくてももっと広く広まればと思います。
なお、免疫不全症患者は、生ワクチン等予防接種は避けた方がいい場合があるようです。免疫機能が顕著に低い場合等と思われますが、接種の際は、必ず主治医と相談することが必要です。

幼稚園や保育園の集団生活は、それこそ感染症との闘いの日々といえます。冬場の乾燥した締め切った園内で、せき・くしゃみのある子供同士、べったりとくっついて遊ぶ園児たち・・・。
保育園へ行かせてもいいのか・・・とても悩むところです。でも、まんまるの体調や成長を考えて、保育園へ通うことにしています。

保育園行ける?のページでも書きましたが、保育園の先生方と協力しながら、乗り越えていくつもりです。
「恐れずにされど侮らず」といったスタンスは常に持っているつもりですが、特に新型インフルエンザの流行が予想されるこの冬(’09)は、より厳しい対応が必要になりそうです(それ以降も継続的に流行するのかもしれませんが・・・汗)。

ちなみに抗菌剤等の予防内服についてはまんまるは服用していません。できれば薬の服用はない方がいいと思っています。相変わらずIgAはほぼ欠損、IgGサブクラスG2は低い状態ですが、IgGは現在1000を超えており、ガンマグロブリンの補充についても不要と言われています。
感染症による入院もこれまで1年に1回程度となっています(ま、一度はEBVによる血球貪食症候群でしたが汗)。
とりあえず、予防内服もグロブリン補充もないなら、ない方が一番と思いますので、これでいけるとこまで行こうと思います。

次に紫外線対策 です。
人間の細胞に紫外線が当たると、DNAに傷がつきますが、細胞にはこの傷を元通りに修復する仕組みが備わっています。
しかし、ATでは、このDNAの修復機能に重要な役割を果たしているとされているATM遺伝子に障害があり、傷ついたDNAが癌化するリスクを抱えています。
(ATではレントゲンもめったなことがない限りできるだけ避けるというのも、さらには悪性腫瘍を発症した場合に放射線治療はもちろん抗がん剤の使用も簡単にはできない、というのもこの辺りの理由からです。)
DNA損傷は紫外線やレントゲン以外にも様々な要因で人間の体に常に起きている現象ですが、できることはやってあげよう、紫外線だけでも少しでも少ない方がいいだろうと思い、特に夏期にはUV対策をしてきました。

ただ、セカンドオピニオンで医師に紫外線についてお尋ねする機会があり、確認しましたが、あまり気にする必要はないということでした。ただ、ひどい日焼けは避けた方がよいとのことでしたが。紫外線では1本しか損傷を受けないというような説明でした。
理科でならった2重ラセン構造のDNA・・・・DNA損傷には、その一方の鎖の切断と2本の鎖の切断があり、ATMは2本鎖切断への修復に主に重要な役割を果たしているようです。
なるほど勉強になりました(素人では本当に気をつけなくちゃいけないこと、そうでもないことの区別がなかなかつきませんが、こうやって説明されると、すごく納得できますね。患者も勉強すること、わからないことは、医師に確認すること、とっても重要なことだと思います)。

このお話を聞いて、私の中での紫外線対策はかなり肩の力が抜けたものになりましたが、やはり、春・夏期、特に海・プールでの紫外線は気をつけようと思っています。
オゾン層の破壊などで地上に降りてくる紫外線の量は多くなっていると言われていますし、自分自身や子供たちへの紫外線の悪影響への意識は自然と高まってしまいましたので。

これまでの対策としては、外出時には帽子・長袖上着をできるだけ着用し、夏期にはさすがに長袖の上着は難しかったのでよく7分袖Tシャツを着用しました。これらはすべてUVカット率の高いUVカットウエアです(ちなみに私はEPOCHALエポカルという会社から製品をいつも購入しています)。
帽子は嫌がって取ってしまうことも多いので、日焼け止めも塗るようにしていました(これも嫌がるんですが(>_<))。
海やプールもこの夏何度か行きましたが、長袖&ひざ下まで体をできるだけ覆えるUVカット水着&帽子(UVカット率99%)を着用させて、日焼け止めを何度か塗り直すだけでしたが、全く日焼けはせずにすみました。

        

できるだけ簡単に紫外線対策をしようと思うとUVカットの服は着せるだけでとても簡単で、かなり紫外線を防ぐことができ、安心感がありました。日焼け止めや帽子は一般的だと思いますが、これらは、小さい子だと嫌がってしまってなかなか大変だと思います。 

再度になりますが、ひどい日焼けはともかくとして、通常の紫外線レベルならば、悪性腫瘍発症につながるような遺伝子損傷はないということで、特別な(過剰な)紫外線対策は必要ないようです。一般的な感覚としてのこどもへの紫外線対策で十分だと思います(とはいえ、きちんと毎日紫外線から守ってあげることはなかなか難しいですが)。

 

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